身近なデジタル化事例紹介【vol.4】藤垣窯業株式会社

デジタル化事例-藤垣窯業①

「デジタル化、デジタルトランスフォーメーション(DX)、言葉は分かるがどうやるの?」
こんな悩みをよくお聞きします。お悩みに応えるため、多治見市内の身近なデジタル化事例をご紹介しお役立ていただこうと考え、取材して参りました!今回は、FAXの送受信・管理のデジタル化を始められた、旭ヶ丘の藤垣窯業株式会社 代表取締役社長 藤垣伊織さんに、デジタル化の取組をお聞きしました。

デジタル化POINT 煩雑だったFAXの送受信管理をデジタル化

弊社は、旭ヶ丘の美濃焼卸団地にございます。建材用のタイル・石材等の卸売業を主に70年以上行うとともに、近年では誰でも簡単に貼れるDIY向けタイルシートの企画・製造・販売も行っております。

生産地にあるタイル商社の役割は、多治見市内で生産されるタイル製品を全国各地へ販売することです。様々な取引先が、様々な製品・用途・数量でタイル製品をご利用いただきます。そのため、取引先とのやり取りでは、かなりの情報量が多頻度に行われます。

この業界では、取引先間のやり取りにFAXが多用されています。これは様々なメーカーの多種類のタイルから、型番や数量、納期などのやり取りを行うので、間違いを防ぐためにFAXが利用されています。メールでも同じことはできますが、なかなか業界に浸透していないのが現状です。

このFAXのやり取りがとても煩雑です。受信機に取りに行く手間、トナーや用紙のムダ、出先から確認できないこと、ファイリングして保管する手間や紛失リスク…。以前から何とか改善できないものか検討しておりました。また、企業として何か少しでも環境に優しい取り組みを、と考える中で、ペーパレスを目指す1つの手法として、これまでの一般的なFAXからクラウドFAXへの切り替えを決めました。弊社のFAX利用の改善は、FAXを使うこと自体は止めていません。業界でFAXでのやり取りが浸透している以上、FAXを全く無くすことは難しいと考えました。どのようにすれば、煩雑さが軽減できるかベンダーさんと打合せをした結果、FAXの送受信と管理をクラウド上で行う形に切り替えています。ベンダーさんから提案していただき、「isana」というサービスを導入してもらいました。

デジタル化事例-藤垣窯業②

このサービスでは、ブラウザ上でFAXの管理ができます。具体的に出来ることは、届いたFAXにデータで書き加えて返信ができたり、届いたFAXを担当のスタッフ別に振り分けたりできます。また、返信したか・対応したかということも記録でき、誰でも確認できるので聞いて確認する手間も省けるようになりました。
FAXを印刷することを止めた場合、紙の使用量はもちろん減ると思います。しかし、FAXの送受信やサービス利用料がかかるため、直接的なコストが軽減されるほどではありません。
導入したメリットは、FAXが適切にデータ管理できるようになったことや関連する手間が省けたこと、リモート勤務でもFAXに対応ができること、紙の使用量が減って環境に配慮できていること、などではないかと感じています。こうして挙げてみると、いろいろなメリットを体験できているように思います。

弊社は、まだまだデジタル化や効率化の余地があると思っています。以前と比べれば、ウェブ会議やインターネットバンキングなど、使っているデジタルツールも増えました。今後も、自社や取引先のためになることは取り入れて行きたいと思います。

今回のFAXの取り組みについて、導入を検討されたい方はツールやベンダーさんをご紹介しますので、弊社や商工会議所にお尋ねください。


取材先
藤垣窯業株式会社
〒507-0052 岐阜県多治見市旭ヶ丘10-6-18
TEL:0572-29-2000


取材・執筆担当:木次(コツギ)